【イニエスタモデル】ULTREZZA AI
シューフィッターから見る靴の評価
イニエスタ選手とアシックスが共同開発した ULTREZZA AIがかなり機能性が高い!!
サッカー界のスーパースターのイニエスタ選手が、まさか「ヴィッセル神戸」でプレーするとは思いもしませんでした。Jリーグでも神プレーを何度も見せてくれています。そして、天皇杯(2019)とFUJI SUPER CUP(2020)でタイトルを獲得し結果も出してくださいました。
私もイニエスタ選手のファンの1人で、プレーを参考にしていました。皆があこがれるドリブルとパスセンス!!そして、プレーに波がなく常に活躍できる一流プレーヤーです。
アシックスとの共同開発したスパイクをみて、イニエスタ選手が靴に対してのこだわりを凄く感じました。
安定したプレーができる1つの要因には、スパイクが関係しているのです!!
URTREZZA AIについて徹底解説していきます!
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衝撃緩衝性 ★★★★☆
軽さ ★★★☆☆
安定性 ★★★★★
耐久性 ★★★★☆
機能性 ★★★★☆
衝撃緩衝性
見た目では見えない部分に衝撃を吸収するための素材を使って衝撃を吸収するように作っています。
衝撃がかかる時は、踵が地面についた時です。その衝撃を吸収するために、このスパイクには踵部に5㎜の厚みの「FUSE GEL」を使用しています。
この素材が衝撃を吸収するための素材になっていて、かつプレーをするうえでスパイクは軽量化が求められるのでなるべく軽くするように開発しています。
また厚みが5㎜という理由があります。もし踵に10㎜の素材を入れてしまうと、前後に大きい差ができてしまい前に体重がかかりすぎて過度なストレスを感じてしまいます。
前と後ろの差を0㎜にすると足にとってストレスを与えないと考える人もいると思うが、5㎜踵部を上げることによってアーチがほど良く緊張し、アーチ機能が低下しにくくなります。自然な前重心をサポートすることによって、スムーズなターン動作を可能にして下肢の負担を軽減させます。
軽さ
軽さも十分軽いです。(約235g:260㎝片足)
衝撃吸収機能や安定性、耐久性の高さから考えると考えられないくらいの軽量化に成功していると思います。
この重量で多くの機能性をもつスパイクが開発できたのは、素材も一つの理由ですが縫い方であったりアウトソールのポイントの形を工夫することで実現しています。
安定性
安定性の高さは、アウトソールの形状に工夫があります。
工夫している部分は3点
- 踵の4つのポイントは、ひし形であること
- 前足部内側のポイントが4つあること
- 前足部の三角形のポイントが2点あること
1.踵の4つのポイントは、ひし形であること
イニエスタ選手は怪我をしないために安定感あるスパイクにこだわって開発をしたとのことです。
サッカーは捻挫が多いスポーツです。捻挫は、踵が地面に着地した時に足首を捻ることが原因です。
激しい接触プレーの中でも、踵が着地した時に安定することを考えてこの靴は開発されました。
このひし形の形状のポイントを4点配置することによって、360度全方向へのターンをサポートします。
2.前足部内側のポイントが4つあること
DS LIGHTは、前足部内側のポイントが3つあります。
ULTREZZA AIの前足部内側のポイントは4つあります。この違いもイニエスタ選手のこだわりです。
ポイントの数を増やし、ポイントの面積を小さくすることとポイントの高さを低くすることによって芝の引っ掛かりをしにくくします。
ボランチ(真ん中のポジション)の選手は、前後左右動きまわり、360度ターンすることが多いです。ターンする時に毎回芝に引っ掛かると、足に負担がかかり疲労が溜まりやすいです。
簡単に表すと、足に負担をかけないようにスパイクをトレーニングシューズのようなアウトソールに近づけたということです。
しかしスパイクの良さは地面に歯(ポイント)を食い込ませることによって、ターンやジャンプをより速く・より高くする働きがあります。
スパイクの良さを失わないように、このスパイクは3つ目の工夫で補っています。
3.前足部の三角形のポイントが2点あること
この前足部の真ん中にある三角形のポイントに、それぞれの役割があります。
前にある三角形のポイントは、ブレーキをかける力をサポートします。
後ろにある三角形のポイントは、走る動作にある蹴り出す時のサポートをします。いわゆる、アクセルのような機能を持ちます。
丸でなく三角形になっている理由は、地面に食い込みやすくなるように形状で工夫されているのです。
耐久性
最高級のカンガルーレザー(プラチナムカンガルーレザー)を使用していますが、レザーの最大のデメリットは革が伸びてしまうことです。伸びることによって靴の中で足が動き、靴の全ての機能性が失われます。
このデメリットを改善するために縫い方を工夫して、靴の中で足が動かなく革も伸びにくくしています。
それが”Xステッチ加工”です。
Xに縫うことによって、革が伸びる自由度を抑制することができます。
このシューズもそうですが横の部分を表面のみプリント加工して革の伸びを抑制することはよくありますが、つま先の部分の革を抑制する工夫は珍しいです。
この工夫によって、長くフィット感よく履くことができるのです!!
機能性
他にはないずば抜けた機能性は、靴の中(ライニング)のクッション性です。
足を包み込むようなフィット感があるスパイクにするために、厚みのある3mmのクッション(フォーム材)を全体にいれています。
前足部や踵部にクッションを入れているスパイクは他でもありますが、全体に入れることはみたことがありません!
この素材は低反発力があり、枕のように柔らかく足を包み込んでくれます。どのような足に対してもフィットする靴だと思いました。
どのような足の人に合うのか?
どのような足の方でも合うスパイクだと思います。
怪我をしないことを重要視して開発されているスパイクだと私は思いました。
かなりお勧めです!!!
強いていうのであれば、扁平足の方はクッションが低反発なので紐を締めても足を支える力が弱く足首が内側に入りやすいです。そのような方は、インソールを変えて履いて欲しいと思います。私がおススメする中敷きを紹介しときます。
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まとめ
このスパイクを見たときに衝撃を受けたことを今でも覚えています!
アシックスとイニエスタ選手のこだわりぬいたスパイクだと私は思います。
長い間活躍するためには、怪我をしないことがとても重要なんだと再確認できたスパイクです。
フォワードの選手など瞬発的な動き出しを求めるのであれば他のスパイクが良いのかもしれません。
このスパイクの魅力は、足に負担をかけない機能がずば抜けていることです。
グラウンドも環境を選ばずに天然芝・人工芝・土で履くことができますので、普段の練習でも履いて頂きたいシューズです!!!!
もし質問等ございましたら、連絡して頂ければと思います。お待ちしています!!