子どもの靴、外側だけ減るのは大丈夫?足育カウンセラーが見ている5つのポイント
保護者の方へ
「うちの子、靴の外側だけ減るんです」
よくいただく相談です。結論から言うと、心配しなくていい減り方と、見ておいてほしい減り方があります。まずそこを分けて、それから理由をお話しします。専門用語はほとんど使いません。
まず、分けましょう
これは大丈夫
- かかとの外側が、少し斜めに減る
- 3〜4歳で土踏まずが見当たらない
- 走るとまだバタバタする
- 左右で多少の差がある
見ておきたい
- つま先側の外(小指側)まで減る
- 片足だけ極端に減る
- 「痛い」と口にする
- 同じ場所でよく転ぶ
かかとの外側から着地するのは、人間の歩き方としてごく自然です。減って当然。ここは安心してください。
気にしてほしいのはつま先の外側まで減っているとき。これは「最後まで小指側で蹴っている」というサインで、本来使ってほしい場所が使われていない可能性があります。
足の裏には、斜めに渡る帯があります
ここだけ、体の中の話をさせてください。
足の裏には、外側から内側へナナメに渡っている筋肉の帯があります。長腓骨筋という名前ですが、覚えなくて大丈夫です。
この帯がキュッと縮むと、足の親指の付け根が、グッと地面に押しつけられます。
親指の付け根に体重が乗ると、足の裏がピンと張って、一枚の硬い板のようになります。板になるから、地面を押した力がまっすぐ前に進む力に変わる。
逆に、ここに乗れていないと。足は板になりません。ふにゃっとしたまま、力が足の中で消えていきます。そして体重は行き場を失って、小指側に逃げる。
外側が強いからではありません。
内側に乗れていないから、
外側しか残っていないんです。
ここで、靴の話になります
「じゃあ足を鍛えなきゃ」と思われるかもしれません。でも、その前に見てほしいものがあります。
お子さんの足がこの帯をちゃんと使えるかどうかは、毎日履いている靴に、かなり左右されます。
1マジックテープを、毎回しめ直す
いちばん効いて、いちばんやられていないことです。ゆるい靴の中で足は毎歩ズルッと前に滑ります。滑っている足は、親指の付け根に安定して乗れません。「足の力が弱い」と思われていたものが、実は締め忘れだったというケースは本当に多いです。
2大きめを買わない
すぐ大きくなるから、という気持ちはよく分かります。ただ大きい靴を履くと、子どもは脱げないように無意識に足の指で靴を掴みます。指は頑張るのに、押しつける仕事の出番がなくなる。つま先の余りは5〜10mmを目安に、こまめに見てあげてください。
3かかとをトントンしてから履く
かかとを靴の後ろにきちんと収めてから、しめる。順番はこれだけです。声をかけ続けると、そのうち自分でやるようになります。
4かかとを踏まない
一度潰れたかかとの芯は戻りません。芯が効かない靴では、かかとが内や外に倒れっぱなしになります。上履きも同じです。
5月に一度、靴の裏を見る
いちばん正直なカルテです。減り方が変わってきたら、体の使い方が変わってきたということ。写真を撮っておくと比べやすくなります。
おうちでできること
トレーニングというより、遊びの中に混ぜてしまうのがおすすめです。
親指の付け根で、床をギュッ
座ったまま、かかとは床につけたまま。親指の付け根だけで床を押します。指は曲げないのがポイント。指で握ってしまうと、別の筋肉の練習になります。10秒押して、力を抜く。5回くらい。「足でボタンを押す」と言うと、子どもは分かってくれます。
片足立ち、目を閉じて
実はこれが、いちばん研究で効果が確かめられている練習です。何秒立てるか競う、名前を呼ばれたら片足になる。ゲームにしてしまってください。
ケンケン、後ろ歩き、はだしの時間
特別なことは要りません。足の裏にいろんな情報が入る時間を作るだけで十分です。
最後に、声のかけ方の話
足の話をしてきましたが、ここからは心の話です。
姿勢や歩き方が気になると、つい「ちゃんと立ちなさい」と言いたくなります。でもこの言葉、子どもには何をどうすればいいのか一切入っていません。直しようがないので、responseは「はーい」だけになる。
正解を教える必要はありません。自分の体に注意を向ける質問を渡すだけで、子どもは自分で探し始めます。探せる子は、大人が見ていないところでも直せる子になります。
靴を整えて、問いを渡す。親御さんにできることは、思っているよりたくさんあります。
足育心育Channel / たか


