集中力とは何か

集中=コンセントレーション=フォーカス=アテンションであり、すべて同義語である。

つまり集中力とはひとつの事に注意を向けるということ。

例えば、ジャンケンホイあっち向いてホイをやりながら質問に答えることができるか? 今日は何月何日?朝は何を食べた?明日の予定は? 質問に答えようと考えると一瞬手が止まってしまいスムーズにあっち向いてホイができなくなってしまう。

人は1度に多くのことを意識することができないのである。

理想的な集中力は「今すべきことに意識が向いている状態」のことである。

また、過度に集中する過集中な状態では緊張が高まりすぎ(過緊張)集中が散漫になってしまう。他にも集中力は長時間持続しない。無意識に集中力が低下してしまうものである。

必要な時に今すべきことに意識を集中し直す繰り返しで集中力をある程度長く持続させることができる。

集中力の 4 つのタイプ

集中力には4つの種類がある。

それは、「外的×狭い集中」・「外的×広い集中」・「内的×狭い集中」・「内的×広い集中」である。

様々な場面で最適な集中力を発揮するために集中力の種類を知っておくこと。 知ることで今すべき集中のポイントがわかる!

「外的×狭い集中」

自分以外の1つの事に意識を向ける

一点を見る、サッカーの PK 時、野球ならピッチャーの投球時等

「外的×広い集中」

自分以外の複数の事に意識を向ける サッカーの試合中のボール、相手、味方、スペース等

「内的×狭い集中」

自身の1つの事に意識を向ける 呼吸、体の各部位、重心、動作、脈拍等

「内的×広い集中」

自身の複数の事に意識を向ける イメージをしている時、プレー前、ミーティング時等

例えば PK のとき、シュートを打つことに意識を向けなければいけないのに、周りの目や外した時の最悪な状況 をイメージしてしまい、いつも通りに蹴れずに失敗してしまった。 これは「外的×狭い集中」に意識する場面で「外的×広い集中」と「内的×広い集中」に意識が向いてしまったのである。
つまり、PK という場面でいつでも「外的×狭い集中」に意識を向けていくトレーニングが必要である。

集中を高める技法

「集中力の深さと持続を図る技法」

「イメージトレーニング技法」が効果的です。新しい技術を習得するための動きをイメージしたり、本番のプレー をイメージすることで高い集中を発揮する。

「集中の持続力を高める技法」

「作業法」と「妨害法」が効果的である。 作業法は成功回数や達成時間など決められたメニューをこなすことで徐々に集中力を高めていく技法。妨害 法は妨害条件を挿入し、集中を妨げる要因への耐性を高める方法である。武道での寒稽古は寒いという集中 を妨げる要因の中で今すべきことに集中して取り組む力を身につける。

「集中力の切り替えを図る技法」

「アイコントロール法」と「キーワード法」が効果的である。 アイコントロール法とは視線をコントロールすることによって持続的な集中や切り替え能力を高めます。あらか じめ見る場所を決めておき、それ以外の情報刺激を遮断する。 キーワード法とは集中すべき刺激や対象、動作や心構えなどを示す言葉をあらかじめ決めておき、大事な場面 でその言葉を唱える。「集中!」「準備!」等。

「思考や認知変容による集中技法」

「ポジティブシンキング法」と「達観法」が効果的である。 ポジティブシンキング法とは試合経過に伴ういっさいの事態を前向きにとらえ、不安や心配事のような内的妨害刺激による集中の散漫を防ぎ、集中を深める。達観法とは小さな事に惑わされず、全体を見渡してよく観察し、気持ちの持ち方を変えて開き直る。

集中力の持続性

集中力とはそもそも長時間続かずに無意識に低下するため、集中力が切れかかったら高めなおすことを繰り返すことで持続していくことができる。作業法:成功回数や達成時間など決められたメニューをこなすことで集中力を高めれる。妨害法:妨害条件を挿入し、集中力を妨げる要因への耐性を高める。

集中力の切り替え

アイコントロール法:あらかじめ見る場所を決めておき、それ以外の情報刺激を遮断する。キーワード法:集中すべき刺激や対象、動作や心構えなどを示す言葉をあらかじめ決めておき、大事な場面でその言葉を唱える方法である。

集中力とは何に意識を向けるかが大切です。

ただ「集中しろ!」と伝えても選手は理解できないので、状況に応じて何に意識を向けるべきかを伝えていくこと。

集中のコントロール

集中力にはトップダウン性注意とボトムアップ性注意がある。

トップダウン性注意

何かに集中させられている状態をいう。

サッカーで例えるならば、守備をさせられている状態である。相手に主導権を握られ「やばいやられる!」と焦ってボールを奪いにいっている状態なので、どこかで必ず隙を突かれてしまいます。苦しい状態なので長くは集中が続かず、ストレスや疲労度も高く感じる。

ボトムアップ性注意

自らが考え予測し集中している状態である。

相手に攻められていても次のプレーを予測し、自分たちのペースで行動することができている。 思い通りに楽しくプレーしているので、集中力が切れにくいのが特徴である。

試合で上手くいってない時は、トップダウン性注意の場合がほとんどである。

「相手はどんなことをされたら嫌かな?」と選手に促し、ボトムアップ性注意の集中力を高めるためのサポートを心掛けること!

自ら集中を高めていく方法

「受動的集中と能動的集中」

受動的集中とはその名の通り、受け身の集中である。

例: 試合前のw-up ⇒「周りの指示で始める」「コーチに言われてから動く」 これではコーチがいないと動けなくなってしまい、上手くいかなかったらコーチのせいにしてしまう。

能動的集中とは能動的に考え動く集中のことである。

例: 試合前のw-up ⇒「試合開始の時間から逆算して考える」「何時から w-up を開始するのかを自分で判断する。」コーチに言われなくても準備をする。また、試合中でもミスをした後に自ら次への準備をし工夫してプレーする。試合後にはコーチが話してくれるのを待つのではなく、自ら進んで聞きにいく。

受動的集中能動的集中
集中させられている状態
受け身な状態
目標・目的・作戦を忘れている
視野が狭くなる
騙され、釣られやすくなる
落ち着きがなくなる
必死になりすぎる
ミスを気にする
イライラしやすい
文句・暴言 裏を取られる
疲れやすい
時間が長く感じる
楽しくない
自分から集中している
自ら考え行動している
目標・目的・作戦が明確になっている
視野が広く変化を見極めやすい
予測力が高まる
堂々と行動する
冷静に対処
未来の成功イメージ
切り替えが早い
冷静で落ち着いている
周りが見える
体が良く動く
時間が短く感じる
楽しい

受動的集中から能動的集中へ切り替えるために

・予測をし続ける(次のプレーのイメージ、今後の展開)

・目的、目標、課題を思い出す

・戦略、プランを思い出す

・声を出す、声をかける (準備!予測!OK次!先手!など)

・アイデアをもつ

・受動的になっている自分に気づき受け止める

受動的から能動的に変わるには心理的柔軟性が必要である。現状に気づき寛容に受け止め今できることを明確にすること。

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